彼の言葉の一つ一つには

私が予想もしていない意味が隠れていたんだね。

まだ知りもしなかった私は,彼の横に並んだ。

ただただそれだけが嬉しかったんだ。


「私,これからバスケの勉強するね!」

「え?」

「そしたらカケルくんともっとバスケの話が出来るもん!」

「いいよ別に。そんな」

「だってカケルくんバスケ好きでしょ??」

「・・・・うん。」

「好きな話したほうがいいもの。」

「そうだな。」

カケルくんが下を向いた。


「?カケルくん??」

「その前にお前は・・・・」

「?」

「今度の追試をがんばって合格ラインとらないとな!」

「あッッ!!」

「あってお前忘れてたの??勉強してる??」

「あ・・・うんしてるよ!(なんとなく)」




「勉強なんて学生のうちにしかできネェぞ。しっかりやっといたほぉがいいよ。」





なんか・・・


その言葉に重みを感じた。



勉強したくてもできない人は,世界中にたくさんいる。

事情は様々だけど,私たちは当たり前に受けている授業だけど・・・

したくてもできないって・・・




辛い




「うん,しっかり勉強するよ。」

「!」

「ダイスキになるくらい。」

「いい気合いだな。」