「・・・・俺は?」

「・・・・・ごめん。・・・」



カケルクンはわたしを抱きしめた。


強く・・・・強く。


「ごめん・・・・ごめん・・・ゴメンッ」


何が・・・・ごめんなの?


どうして謝るの?



どうして・・・・・





「泣いてるの?」




彼は・・・・小さく震えながら泣いていたんだ。

ビックリしたわたしは抱き返すことができなかった。

ただ背中をなでてあげることしか・・・・・




このとき思った。



彼の抱えている『心の傷』は,私が想像しているよりも深く,痛いんだ。


彼の『笑顔』を奪った・・・・犯人なんだと。