「カケルクン・・・なんで・・・?」
「俺?たまたまだよ。海見てたら女子高生がいるなぁとおもってさ。なんか見覚えのある後ろ姿だと思って近く寄ったらお前だって思って。。。」
はぁ
とまたため息をついた彼は腕を放して私の両手を握った。
「びびらせないでよ。心臓に悪いだろ?」
「え?」
そう言って私のおでこにおでこを合わせる。
「こんな天気で。こんな荒れた海で。海に向かっていくなんて無謀だろ。」
私は海を見る。
アレ・・・近くにいたときより海が荒れて見える。
「お前学校は??制服ってことは休みじゃないだろ?早退したの?」
-ハッキリしなよ!-
涙があふれてきた。
ポロポロでてくる。
子供みたいに泣いている私に,カケルくんの優しい手が頭に触れた。