私の心臓はドキドキ言っていた。 家って聞いただけで体が強張った。 ヨカッタとおもいつつ、内心行けばよかったかな、なんて思っている自分もいる。 そんなことを冷静に考えながら歩き、 学校から結構離れたところで。 右手に温かい感触。 私の心臓がまた激しく鳴り出す。 私の右手には、優しくて、でもぎこちないようなカケルクンの左手があった。