私たちはたくさんあるメニューの中から、パエリアとガスパチョというスープ料理、トルティージャという卵料理を注文した。





「髪伸びたね。最近髪結んでる姿しか見てなかった気がする」



注文後、晴人くんが私の髪を触りながら、聞いてきた。


「うん、就活中だし、ずっとひとつに束ねてたから」


そう言えば、髪を下ろして晴人くんに会うのは久々だった。


こんな風にデートするのも久々な気がする。


「まだ俺らが付き合っていない時は、真琴ずっと髪短かったよね?」

「最近、伸ばし始めたの。晴人くん、長い方が似合うって言ってくれたじゃん」

私がそう言うと晴人くんが少し照れた様子だった。






「お待たせしました」


しばらくして、料理が運ばれてきた。