「お待たせ。待たせてごめんな」

晴人がペコっと小さく頭を下げた。

「ううん。全然」

私は、晴人くんの腕にしがみついた。


晴人くん、昼間はスーツでビシッと決まっていた。でも今も私服だけど、ジャケットを羽織ってて、スーツに負けじとビシッと決まってる。


かっこいいな。



晴人くんは腕にしがみついた私の頭を撫でた。



やば。



キュンキュンする!



「よし、行こう」


「うん!!」


私達は、駅を出て市街地へと歩き出した。


少しだけ気になって、健らしき人が入っていたお店をチラッと見たが、健の姿は見えなかった。