「でもホントだから」 「俺はふたりのために頑張る」 真剣にそう語る彼を見つめていると、『私もこの子のために頑張らなきゃ』と思う。 私はいつの間にか、女から母親へと変わっていく自分を感じていた。 「あ、でもさっ、赤ちゃんばっかにかまうなよ」 「え~なにぃ?かまってほしいの~?」 「悪いか」と言いながら口をへの字に曲げて顔を赤らめる彼を見て、自然と頬が緩んだ。