無駄に長い、門から玄関までの道をを歩き、無駄に長い廊下を歩き、やっとリビングに着いた。
「ただいま~」
「おかえりなさ~ぃ。久しぶりね、さーちゃん。」
「お母さん!帰ってきたんだね!!」
「えぇ。仕事にキリがついたのよ。」
お母さん“有栖川 美麗(アリスガワ ミレイ)”は、デザイナーの仕事をしている。
日本ではもちろん、世界的にも『美貌と才能を兼ね備えた デザイナー』として有名。
そのため、家に帰ってくるのは珍しい。
「今回のは長かったけど、大変だったの?」
「んー、まぁ、そんなところね。…それより、今日は婚約者の方と会うんでしょ?そのためにも帰ってきたのよ。」
「そうなのっ?!」
「もちろんよ。娘の大事な日だもの!…で、着ていく服は決めたの?」
あ...忘れてた。。
あちゃー...やっちゃったよ……。