「聞いてるの、スバル!」



 思い出に浸りすぎて、リンカの話を聞いていなかった。



「全く聞いてなかった(笑)」


「ふふっ…スバルくんらしいね!リンカそんなに怒ったら眉間にシワがよっちゃうよ?」



 いきなり割り込んできたのは、同じ軽音サークルのミシェル。


 彼女はリンカとは対照的でかなりほわっとしていて、みんながいうには“天使”らしい。


 金髪を緩く巻いていて、目はブルーでクリッとして大きい。


 天使なんて俺はそうは思わないけど。





「スバル、今日は何の日?」



 あの、バカ?

 今日は聖なるキリスト様のお誕生日…



「クリスマスだろ?」


「それもだけど、もうひとつあるでしょう!」



 はぁ?


 もうひとつ?