「えっ!?」
彩人くんに抱き寄せられ、体に顔を押し付けている状態になった。
「なんでそんなに可愛いこと言っちゃうんですか…?帰したくなくなっちゃうじゃないですか……」
「っ/////」
耳元で話されてくすぐったい半面、幸せな気分になった。
さっきまでの寂しさが嘘みたいに、嬉しくて心臓も高鳴る。
「あんまりボクを刺激すると何するかわかりませんよ…?」
困ったように、脅すように、優しく囁かれる。
なんだかこのまま食べられてもいい気さえしてきた。
「……別に彩人くんなら何されてもいいよ…?」
なんという大胆宣言っ!?
私どうしちゃったんだろうっ……!?
「っ!?意味、わかって言ってるんですか!?」
「うん……そうだよ……?」
「もう後戻りできなくなりますよ。いいんですか?」
抱き合っているから顔なんて見えないけど、きっと真剣な顔をして訊いてきているのだと思う。
私だって真剣に答えてる。
「彩人くんだから私の全てを捧げたいと思うの。・・・だから……」
ゴクリと彩人くんが唾を呑む音が聴こえた。