「あの~、ラブラブ中悪いけどさ。早く行かないと時間ないわよ?」


「あ、うん。行こっ、彩人くん!」

「はい。」









 私たちは一番人気の流れるプールに来ていた。





「あちゃー、こりゃ多いな……」





 だけど、ここにいる過半数の人たちがこのプールに入っていて、混雑していた。



 これじゃあ、流れるどころか、水があるのかさえ、不確かだ。








「いやー、もう無理ってばぁっ!!」


「大丈夫だって!オレがいるだろー?それにおまえ泳げんじゃん!」


「あ、そうだった。」










 おバカなちーちゃんを遠くから眺めております!





 結局、流れるプールはやめて、50メートルのプールに来ました。



 ちーちゃんたちは、どこまで深いところにいけるか、というくだらないものをしているようだ。










 私も泳ぎたいなぁ……





 でも、脱ぐ勇気ないなぁ……










「向こうの25メートルなら誰もいませんよ。」


「うわぁっ!?・・・ビックリした…!」







 考え事してたら気が抜けた。


 実は彼女になった今も、たまに気配に気付かないでこんな風に驚くことがある。





 でも、なんで泳ぎたいってわかったんだろう…?


 あ、エスパーだからかっ!


 あぁ、忘れてたよ~(笑)






 …っていうのはおいといて……










「じゃあ、そっちに行きたいなー?」


「はい、行きましょう。・・・林先生!ボクたち向こう行きます!」


 ハヤTが返事したのを聞いて、私たちは手をつなぎ、25メートルのプールに向かった。