彩人くんは大きく目を見開いたあと、柔らかく微笑んでこう言った。





「お願いします。」





 正直、何ができるのかわからないけど、一緒に悩んで考えて、苦しみを半分にしてあげたい。



 それと同じく、笑って喜んで、幸せを二倍いや、もっと倍増させたい。



 喜びがあるから哀しみがあるのと同じように、幸せを感じられるから苦しみを感じられる。



 幸せなときがあれば苦しいときもある。


 その苦しみが幸せよりも大きいときがあるかもしれない。



 だけど、そのときは二人で半分子すればいい。


 どんなに辛くても苦しくても二人なら乗り越えられる。



 だから…




「ねぇ、彩人くん」


「はい、なんですか?小夜さん」


「苦しみも哀しみも二人で半分子しようね!」


「はい!」





 ねえ、気付いてる?


 今の彩人くん、一番輝いてるよ。