「冬哉くんはそれくらい、麻貴からのチョコ楽しみにしてたんでしょ。」


楽しみにしてくれてたのは、私もわかってた。


冬哉はどうせたくさんチョコ貰う。

そんなのは今に始まったことじゃない。


でも今年は彼女になれたから、私のだけ受け取って欲しいって思ってしまった。


だから、怒ってしまったんだ。


私って心狭いんだな…。



今思えば、冬哉とこんなに話さないのは初めてかもしれない。

いつも私が怒ると、いつも冬哉が謝る。


だから今回は私が謝らなきゃ…。


これじゃ、冬哉に愛想尽かされちゃうよ。