「ここはこうして…」


「ッあ゙――!!わかんねぇ。休憩休憩!」


10分しか勉強してない…。
まぁ、想定内だけど。


あたしたちが来たのは学校に近いところにある喫茶店だった。


「チョコうんまっ!」


「あたしが作ったんじゃないし。」

そっぽを向いて言うと、翔はちっちっち、と人差し指を揺らしながら熱く語ってきた。


「わかってないねぇ。誰が作ったかじゃなくて、紗江ちゃんがくれたことに意味があるんだよ!」


「でも、手作りの方が…」


千夏が言ってたもん。


男子は“手作り”に弱いって。