「うーん…」
桃杏は考えた。
どうやら、桃杏がメロランドに来た理由は、リクを助ける為らしい。
また、桃杏はメロランドのことを知らなさすぎる。
今2人が居る野原を少し見渡せば、見たことのない花が咲き、見たことのない蝶がゆらゆらととんでいる。
視界をもっと遠ざけると、そこだけ草が抜かれたような道があり、途中で別れ道を作りながら、知らない所へと、どこまでも続いている。
この先1人で行動しよう、などとは到底思えなかった。
「わかった!」
桃杏は凛とした声でそう言うと、リクを目線が同じになるように抱き上げる。
「私、リクの呪い解くよ!」
「…ほんとか?!」
「うん!」
桃杏は、リクと共に行動すること、すなわち、リクの呪いを解くことをきめた。
「さんきゅーな!」
リクはとても嬉しそうだった。