リクは言い終わると、一息つく。

そして、桃杏の目をしっかりと見つめた。


「頼みがある、俺の呪いを解いてくれ…!」



「え、私が?」


桃杏は、「そんな力なんて持ってない」と両手を振って否定を示した。



「力があるないじゃないんだ。これは、お前にしかできない」


「私にしか、できない…?」


「あぁ、呪いを解く方法は2種類あって、1つ目は呪いをかけた術者を倒す方法がある」


「そんなの私できる訳ないじゃない!」


倒すなんてそんなことできるはずがない。と桃杏は思った。


「落ち着け、言いたいのはそうじゃない。その1つ目の方法はもう無理なんだ。」


「なんで?」


桃杏は無意識に訊いていた。


「かけた奴は、既に死んでる。大抵の呪いは術者が死んだ場合解けるはずだが俺のは違ったんだよ…」


「………」


「それで、だ」