しばらく沈黙が続き、桃杏が髪の毛いじりに飽きてきた頃、リクが再び口を開いた。

「俺の母さんも、そんな色だったんだよ。って言っても、産んでくれた母さんじゃないけどな」

桃杏は、黒いうさぎから白いうさぎが産まれるなんて、と思ったが違う母親なんだと納得し、今度はうさぎにも複雑な家庭があるのかともっと驚いた。


「そんな驚いた顔するなよ、よくあることだし」

―…なんだよくあるのか、……いやいやそれはそれで逆に驚く。
と桃杏は思った。


「俺も桃杏みたいな色の髪なんだけどな」

ははっと、リクは切なそうに笑った。


―…そうなんだ。
と、桃杏は聞き流そうとしたが何か引っかかる。


…あ、