「そなた…
よう無事でいられたな。
生きて、狂いもせず、付喪神に致命傷を負わせるとは…」
「んー…
無事でもなかったよ?」
探るような眼差しを向けてくるうさぎに、景時は表情を緩ませてヘラっと笑った。
「まじヤバかった。
頭痛はヒデぇわ、吐き気はヒデぇわ、意味なく怖ぇわ…
でも、うさぎ、うさぎって思ってたら、行き着くトコまで行かなかったンだよねー。」
「はぁ?」
呆れた声を上げたのは黒曜。
「そんなんで、付喪神の力に抵抗できたってか?
人間が?」
「抵抗ってか…
俺、もううさちゃんに狂ってっから、コレ以上狂いようがないンじゃね?」
「…
本当に面白い男だな。
ソコまで斜め上を行くヤツは初めてだわ。」
…
褒められてンスカ?
貶されてンスカ?