「俺…
意識飛んだンだ。」


「ソレはわかってる。
その先だ。」


黒曜がイライラした様子で先を促す。

せっかちだなぁ…

えーっと…


「そうだ。
俺、暗いトコロでユラユラしてたンだ。
結構居心地よくてさ。
でも、うさちゃん見つけて…」


「紅玉を?」


野郎二人に視線を送られ、うさぎが『ワカリマセン』とばかりにプルプル首を振る。


「なんか、スっゲぇ悲しそうにしてたから、傍に行こうとしたンだケドさ。
周りの黒いのが、止めようとすンだよ。
しょうがねェからみんなで俺になって、うさぎのトコに行ったの。」


「「‥‥‥で?」」


「そんだけ。」


うさぎと黒曜が、難しい顔で視線を交わした。

なんか… ダメ?

うさぎの傍に行けたよネ?

さっき、ギュってしてたよネ?