「やめて、薫ちゃん。
ソレはもうイイって…」
「オメェは良くても、俺が良くねぇンだよ。
ちょ、退けって… 乗るな!」
「いやいやいやいや。
ムリムリムリムリ。
死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ。」
「…
ハっ」
「「は?」」
景時と薫が顔を上げると、縺れ合う二人を見てうさぎが笑っていた。
‥‥‥あら?
なんで笑ってンの?
この話、地雷原じゃねーの?
無理をしている様子はない。
本当に楽しそうに笑っている。
ほんの少しだけ欠けた月と一緒に昇った、お日さま‥‥‥
「そなたらは、本当に仲が良いな。」
え…
男二人が重なって転がった状態で仲がイイとか…
変な誤解が生じンじゃん。
景時と薫は慌てて起き上がり、お互い距離を取った。