香は一人焦っていた。


女がキスして、と言っている声が聞こえたので、たぶん今キスしている状態なのだろうと、香は考え一人気まずくなっていた。


ばれないことを祈ろうと思っていると、女のキスのたまに漏れる声と吐息が聞こえだす。


気持ち悪。

なんで、こうなるのだろう。


と、香の今の気持ちである。


「最悪・・・。」


香は聞こえないぐらいの声で呟いた。