俺は容赦なく追いつめる。


『要が欲しい』『抱いて』『私を愛してよ』………


彼女が言いそうな言葉を思い浮かべ、


どうやって料理してやろうかと企んでいると。


「…………を…………ってよ」


「ん?………今、何て?」


「っ//////」


あまりにも小さい声で聞き漏らしてしまった。


余程恥ずかしい事を口にしたのか、


杏花はますます紅潮して、俺に訴えて来る。


「もう一回」


俺は彼女の身体を抱き締めるように密着させて


彼女の口元に耳を寄せた。


すると―――――、


「意地悪しないでっ………私を………欲し、がってよっ////」


「ッ//////」


何だよ、それ。


いつの間にそんな手が使えるようになったんだよ。


完全に俺の完敗じゃねぇかよっ!!


煽るはずが煽られてどうすんだよ!!


ったく、本当に杏花には勝てないな。


羞恥のあまり顔を隠そうと俺の首に抱きつく杏花。


まっ、こうして求めて貰えると安心出来るからヨシとするか。


俺は彼女の腰を抱きかかえるみたいに腕を回し、


より一層身体を密着させ、


「仰せのままに」


彼女の愛を取り零す事無く


俺は限りない愛を注ぎ続けた―――――。