「明日の昼過ぎにお迎えに上がります」
沢田は一礼して、淡々と話す。
「えっ……。それって、それまでは完全オフって事か?」
「はい」
「冗談では無いよな?」
「冗談にした方が宜しいのなら、そう致しますが」
クールな表情が一瞬解けた気がした。
杏花がいる手前、表情も崩せないのかもしれない。
「恩に着る。無理を言って悪かったな」
「いえ、健康管理も精神面も管理するのが私の役目ですので」
「フッ、そうだったな」
杏花が心配そうに見つめている。
「杏花、明日の昼過ぎまでオフになったぞ」
「へっ?!」
「うちに帰ろうか」
「………はいっ!!」
俺は片手に斗賀を抱いたまま、
もう片方の手を杏花の腰に当てて……。
「沢田、お前もゆっくりして来い」
「………はい。お気遣い有難うございます」
俺は沢田を部屋に残し、
杏花と斗賀と共に上階の自宅フロアへと向かった。