全員席につき静かになった。

「はい、みなさん入学おめでとうございます。このクラスの担任の菱中 知也(ヒシナカトモヤ) です。」

随分と声がでかい先生。

そんなに大きな声出さなくても聞こえるんだけど。

「では今から体育館に向かいます。適当に背の順で廊下に並んでください!」

先生がそう言うと、教室が煩くなる。

「ななちゃん、行こ?」

愛架ちゃんが声をかけてくれた。

「うんっ!ありがと!!」

小学生のころは学校に行っても、授業はサボってて友達なんかいなかった。

友達て…結構いいかも。

「何一人で笑ってんのー?」

「えぇ!?私笑ってた!?」

「うん…」

嘘っ!!

恥ずかしい!!

「う〜、愛架ちゃん今の忘れてねぇ?」

今の私は真っ赤で涙目だろう。

「わっ分かった!ほら行こー?」

「はぁ〜い」

私と愛架ちゃんは廊下に出て並んだ。

優しいな、愛架ちゃんは