「へぇ〜!ななちゃんって遠いところから来てるんだぁ!」

しゃべり方も素敵な愛架ちゃん。

「そんな遠くないけどね!愛架ちゃんは?」

「私?私は、瑠斗の家の近くだよ。あと光の家の近くとも言えるかなー!」

瑠斗くんの…近く?

てことは瑠斗くんと仲が良いのかな?

「あの、光くんて……?」

「ななちゃんは知らないか〜。ほら、アレ」

と、窓側で喋っていた男子に指を指す。

その動作に気づいたのか、光くんとやらがこっちに歩いてくる。

「おっ!可愛い女の子いるじゃん。初めまして、俺は岩瀬 光(イワセヒカル)。キミは?」

可愛い?この人目大丈夫?

「木野 夏菜!ななって呼んでね。宜しく、光くん!」

この自己紹介、何回しただろうか?

「ななちゃんかぁ〜!よろしくね!!」

ニコッと笑い、私の手を握る。

瑠斗くんほどではないけど、光くんも結構格好いい。

いや、かっこ可愛い…?

てゆーか、手を握るとか馴れ馴れしい。

殴りたいけど我慢。

などを思っていると…

「ちょっと光!いきなり馴れ馴れしいわよ!ななちゃん嫌がってるじゃない!!」

顔に出ていたのか、愛架ちゃんが光くんに注意してくれた。

なんかお姉ちゃんみたいw

「え、まじ?ななちゃんごめんねぇー」

と手を離す光くん。

「ううん、平気だよ」

本当は殴りたかったけど★


−−ガラッ−−


「席つけー」

担任だと思われる先生が入ってきた。

ちなみに男の先生。

「やば!んじゃ、席戻るね!!」

光くんは急いで席に行く。

「私も戻るね」

それに比べて愛架ちゃんは、冷静に歩いて席に行った。