校門を通りぬけた。

「美架ちゃん、どこ行くの?」

行き先が気になった私は、美架ちゃんに聞いた。

「んー? サイゼだよ」

サイゼかぁ…。

ここの土地よく分からないから、どこにあるのか分からないな…。

瑠斗くんと光くんは、さっきからずっと喋っている。

「あ。そうだ、美架ちゃん。」

「なにー?」

私が喋りだそうとした瞬間…

「なあ…お前、アイだよな?」

と、高校生ぐらいの男の人が話しかけてきた。

知り合い…なのかな?

「!? お前っ…まさか!!」

と、光くん。

「久しぶりだなぁ…」

「俺は会いたくなかったけどな。」

「おいおい、ひでーな。いきなりだけど、お手合わせお願いできるかぁ?」

ニヤリ、と不気味に笑う男。

なんなの…?

「瑠斗、どうする?」

光くんが瑠斗くんに問いかける。

「ななもいるしな…んま、美架がいるし平気だろ」

なんの話しか全く分からない。

「美架…ななをよろしく」

「分かった…」

「んじゃ、あの場所に行きますか」

男が言い、歩き出す。

瑠斗くんも光くんも歩き出す。

「ななちゃん、行くよ…」

クイッと美架ちゃんに腕を引っ張られ、私も歩き出した。