「はい、みなさんありがとうございました。一年間仲良くしてくださいね。」

と、先生が言う。

先生は腕につけている腕時計で時間を確認している。

「それでは、帰る準備をしてください。帰る準備が終わったら、それぞれ帰っていいです。」

そう先生が言うと、教室がまた騒がしくなる。

私はさっさと帰る準備をした。

「ななちゃん。帰る準備できたみたいね? 行きましょ」

と、後ろのから声が聞こえたので振りかえると

光くんと美架ちゃんがいた。

「よし、行くか。」

瑠斗くんも準備が終ったようで、そう言いながら席を立つ。

「うんっ!!」

このときの私は、この後

あんなことになるなんて知りもしなかった−−……。