とこの嫌味は涼子に似てきたのか?


「そう言えば、お前また別れたんだって。
続かねーな、相変わらず」


”絶対喋ったの涼子だ、あのやろー”


『うるさい、ほっとけよ、ボケ。
仕事あるからもう切るよ』


とまたもさっさと切ってしまった。


さて、この大沢智と美緒の関係ですが…。


全くもってただの同期なのです。


美緒は、今まで大沢の手助けをしたおかげで、大沢は主任になった。


この双葉食品の営業部で、二十代で主任になるのは異例のことだった。


入社当時からバリバリだった美緒は、会社の中で結構有名だったのだが、この大沢の出世に美緒が絡んでいたことで、さらに有名になってしまった。


会社で有名になったことで、美緒にとってはいいことよりも嫌なことの方が多く、男の敵になってしまっている。