†                       「…という訳でしたーちゃんちゃん♪分かった千歳?」

花園がニッコリと笑って、説明を終えた。

「…つまり…花園にも、さえちゃんが見えて…鳴海との接点は、さえちゃんだったって事?」

「そうそう、面白いねー」

鳴海が自分で持参して来た、ワインを注ぎながら言った。

「でも鳴海!言っても平気なら、もっと早く言えよー」

「だから…忘れてたんだよね、約束の事…」

「あのなーだいたい鳴海は…」

二人が言い合いをしている間、千歳はキッチンでつまみを作って来ると、テーブルに並べた。

「…で千歳、あの子、さえちゃんはどうなったの?」

「あ…うん、なんか私の中にいるね」

「そっか…」

花園は、さえちゃんを懐かしむように、千歳を見て笑った。