今の状態を簡潔に言うと。

目の前にいるのはなんかものっすごい美形の男の子がいる。

サラッサラの金髪がなんか憎い。

目の色も、深い青で引き寄せられるようにきれいだ。

まるで漫画から出てきたような男の子だ。






「ね、お前聞いてんの?」

『・・・・・・・・・∑はっ!』

危ない危ない、意識が飛んでた。



「・・・、さっきからガン見されても、王子困るんだけど。」


ん?

『お、うじ…?』

今自分のこと王子っつった?

「そ♪王子。」

・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・

『た、玉子?』

「お前頭弱いだろ。」

だってだって!自分のこといきなり王子っていうなんて・・

『お名前ですか?』

「ちげーし。俺の名前は翔(カケル)だから。」


な、名前でもなくて、玉子でもないなら…!!

『で、電波の方でしょうか…!?』

「おま、いっぺん黙れよ。」


違ったのか…!!!くそっ!


「てかさ、お前俺のこと憶えてないの?」

『す、スイマセン…私電波はちょっと詳しくなくて』

「何お前ぶん殴りたい。・・・そうじゃなくて、憶えてねぇの?おまえ」


『・・・・・??』

うーーーーん、

こんな美形と会ったらきっと一生忘れないんだけどなー、インパクト大だし。


『す、スイマセン・・・・記憶になくて、、、』

「・・・・先月の14日。お前××街の路地の近くにいただろ?」


せ、先月ぅ・・・・?ぅうーん、
先月先月、××街××街・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・あ!!


そういえば、塾帰り××街に寄ったとき、路地裏で一人の男の子が倒れてたっけ!

口から血出てたから、ハンカチあげて・・・・ん?

『なんでそれ知ってるの?』

「はぁ?・・ここまで言って分かんねぇとか王子マジびっくり。」

『??』

「だーかーら、そこにいたのは王子だっつってんの。」


『・・・・・・・は?、』

「いや、は?、って言われても困るんだけど・・・・」