「会いたかったよ、ずっと」

会長はふわりとあたしを抱き締めた。

「あたしも会いたかった、湊くんに」


腕の中は、温かくて安心感があったけど。
やっぱり、誰かが生徒会室に入ってきたらと思うと、落ち着きがなくなった。


「大丈夫だよ。誰も来ないから」


?マークが浮かぶあたしに、会長…湊くんは言う。

「今日、集合かけたのは莉子だけだから」


「職権濫用ですよ…」

笑う湊くんに、あたしもつられて笑ってしまう。


「生徒会なんて雑用引き受けたんだ。このくらいの報酬がないとな」