君と出会ったのは桜が満開の小学五年生の時のことだった・・・

「おまえ、名前なんていうんだ?」

いきなり話してくるなんて礼儀知らずもいいところだ。
しかしまぁ名前ぐらいなら名乗ろうではないか

「増井優夏だよ。君は?」

「鈴木陽。よろしくな。」ニコッ 

「よっ、よろしくっ」 

無邪気な笑み、優しげな顔立ち、誰にでも気さくに話しかけられる明るさ・・・ 
彼は私の持ってないものを持っていた。
そしてその笑顔に私は・・・

心を奪われた。