正直どうしていいのかわからなかった。


一番大切だったバスケが身に入らなくなることさえでてきた。


なんなんだ……


この感情は。




ある日……


ミニゲームをしていた時、コートから出たボールがコロコロと転がっていった。


それを拾ったキミが、俺にそれを手渡してきた。


その時、俺の口からは、信じられない言葉が飛び出したんだ。



「絢華ちゃん、ありがとう」



俺は生きてきたこの14年間、女を名前で呼んだことがなかった。


なのに、俺の口からは迷うことなく、キミの名前が飛び出したんだ。