「そんなこと言うんじゃないの~!!!」
〈ぽか〉
「叩いた!」
「色気ナイ…」
私の頭を叩いた八重に必死で抵抗した。
「うるしゃいなぁ」
「疲れたよー!!!!っと。」
私は、椅子にどすっと座って、手を思いっきり伸ばした。
ん???私の手に、何か当たった…
と。次の瞬間。
〈パサッ!バァァァ!!〉
「「ぁぁぁ!!!」」
私の手に当たったものは、チョコスプレーのお皿。
「ちょっと、綾香何やってんの??!!これで最後だったのに!!!!」
「ごめんなさいぃ!!!!」
チョコスプレーを床に撒き散らした私は、急いでかき集めた。
「まだスプレー使うつもりだったのにぃ…」
「これでどう???」
私がさしだしたのは、床に撒き散らした、埃がまとわりついているチョコスプレー。
「馬鹿!!!!そんな汚いの使えないもん!!!」
「うましか…」
そんなへまをした私に、のそりと、母が近寄ってきた。