「か、返しっ…」



「お前、名前は?」



「さっき言うたやんけ、聞いとけボケ」




なんて言えるはずもなく、黙ってー‥




「いい度胸だな、橘さん?」




声に出してたんですね。ごめんなさい。




てか名前知ってるじゃん!!




「橘、なに?」



「…」



「イイ度胸してんなお前」



「み、ミコト!」




なんか身の危険感じたんだよ。




「漢字」



「深いに、お琴の琴」




言ったのにスルーされたんだけど!




大体コイツむかつくのよ!泥棒のクセに!!
偉そう!!




「あ?何見てんだよブス」



「携帯返して下さい!」




まだパカパカの携帯なのよ!!




「あ?コレ調子悪いな。ふっるい携帯だな」



「買い替えるお金がないの!ほっといて!返して下さい!!」



「なんだ、びんぼーか。」




放っとけ!
まだ自分で稼げない大学生なの!!




腹が立ったので言い返す事にした。




「びっ貧乏でも泥棒して稼いでる人よりはマシですから!」




どうだ!
言い返せまい!ざまぁ




「は?誰が泥棒だよ。貧乏で馬鹿とか救いようがねぇな。」



「はぁ!?アンタじゃあ自分が泥棒じゃないと思ってんの!?」




何その意識のすり替え!こっわ!!