「そうだな~連絡が取れるように頑張るよ。」
父親は少しめんどくさそうに言った。

陸は悪いことを言ってしまったかのように
困惑してしまっていた。

こんな小さい子なのに
大人に気を使って

私と一緒にご飯が食べたいって
感情を現したのは 寂しかったのかもしれない。

「陸 頑張ってるもんね。」

「うん 頑張ってる。」

「いい子だね。」


陸の頭を撫ぜてあげた。


父親は携帯に目を落としてしばらく視線を動かさなかった。

陸といろんな話をした。
この間 未来ちゃんからコクられたこと
健太と喧嘩したこと

子供の世界を全部知ってると思ってたけど
知らないことが多いものだと思った。


「幼稚園楽しい?」


「う~~ん ま~ま~~」
陸は笑った。

「ま~ま~か~。」

「先生は大好きだよ。」

「ほんと~~~すっごくうれしいな~~」

陸の頭をくしゃくしゃにしてやった。