しばらくして園の電話が鳴った。

陸が期待感にあふれる顔をした。

「待っててね。」

電話をとる。

「安田ですけど すみません。
まだ出られなくて……何時まで預かってもらえます?」

つっけんどんな言い方にカチンときた。

「もう約束の時間に時間すんでますけど・・・・
約束守ってもらえないと預かりお断りしますよ。」

「いや 親が一週間留守にするっていうから
俺は迎えとかけっこう大変なんですよね。」

「陸くんには関係ないですよ。
不安にさせて可哀そうです。」

「なこと言ったって……仕事だし……。」

開き直っている。

「ご両親が戻ってくるまで一週間早退でも何でもしてください!!」

バカじゃないの?
自分の子でしょ そうやってめんどくさそうだから
陸が不安になるんだよ

顔見たら言ってやる!!

「あの何時に帰れるんですか?お腹もすかせてるし。」

「七時には何とか行くから悪いけど
もう少し預かっておいて。」

「わかりました。」

泣きながら陸が私を見ている。

私はすぐに駆け寄って抱きしめた。

「おとうさんお仕事が忙しかったんですって。
よかったね七時に来るからね
それまで先生と一緒にいようね。」

とんだ残業になっちゃった・・・・・。