佳真と別れてから
ずっとひとりだったこと

まさかまた 佳真に抱かれるなんて思わなかった

「蘭は俺しか知らないんだ……。」

佳真は顔をくしゃくしゃにして喜んだ。

「実はね……俺も…なんだ。」

「嘘?」

「仕事柄 キスはするけど……
女は…蘭しか知らない……。」

恥ずかしそうに佳真が言った。

「マジに?」

今度は私が 佳真を覗き込んだ。

「だって可愛い人とか一杯いるじゃん。
ホントにホント?」

「好きな子としかしない。
女経験がないってバカにされるけど
そんなことどうでもいい。
自分がそういうことで汚れるのはイヤなんだ。」

「ウチだけ?」

「蘭だけ……。俺だけ?」

「うん 佳真しか知らない…。」

短いキスをした。

「純愛だな~。」

「だね……。」

「これからもしかしたら一杯我慢させちゃうけど
でも愛してる……間違いは
正さないと……俺たちは
一緒にいる運命なんだと思う。」


佳真との言葉全部しっかりと頭に
留めておきたい…
そしたら 多少寂しくたって平気なのに……。