佳真が撮影に出てから一週間後だった。

その日はなかなか寝付けなくて
めずらしいくらいだった。

思わず身体を起こしたけど 冷えた部屋が
悪寒を呼んで私は身体がガクガクと震えて
またベットにもぐりこんだ。


「風邪かな……」

インフルエンザが流行り始めていた。

「まずいわ
ウチがなったら ヤバいっしょ~~~」

歯がぶつかって カタカタ音を鳴らした。


「佳真・・・・どうしてるかな・・・・。」

思わず佳真のことが頭に浮かんだ。

早く帰ってきて・・・・・・
私を抱きしめて


予定では来週 戻ってくるって言ってたけど

ウトウトとして寝付いたら 何度か金縛りにあった。

「あ~~~も~~~!!!」

そうしながらやっと眠りについてみた夢に
佳真が出てきた。

「おかえり」

「ただいま」

「会いたかった」


佳真に抱きしめられて 幸せな気持ちに包まれた。


そして朝
なんだかほんわか幸せな気分だったのは
佳真が夢に出てきて私を守ってくれたから……

そう思った。