幸せすぎて怖いくらい

夜 ふと眠れなくなるくらい
幸せってこんなに 不安になるのかな・・・・。


佳真は次の仕事が正念場と言っていた。

大物俳優たちと肩を並べて 戦争映画の主役に決まった。


「俺も 怖いくらいだよ・・・・。
しばらくはこれに集中するから 寂しい思いさせるけど
信じて待っててくれる?
この仕事が終わったら すぐにでも結婚しよ。
準備だけはしっかりしておいて。」

「わかってる。
ウチのことは 大丈夫。
信じるっていことについてはクリアしてるから。」

「ありがと。
めっちゃ仕事に没頭して 燃え尽きて
蘭のとこに戻るからね。」

外国での過酷な撮影になるらしい。

「体力あるの?」

「前から絶対に出たかったからさ・・・・
でも体力には・・・自信ないかな~」

「気をつけて頑張ってきてね。」


佳真の声は明るく弾んでいる。
順調な仕事に Kei という俳優はどんどん
大きくなっていく・・・・・・。


そんな 佳真を支えられる女に
私はならなければいけないね。
幸せにあぐらかいてはいられないそう思っていた。