遠くで携帯の音


いつの間にか眠ってしまっていた。

佳真!!

飛び起きて枕元をさぐり携帯を握り締めた。

「もしもし!!!」

「蘭 ごめん 寝てたよな。」

「どうしたの?」

「遅くなっちゃってさ
マンション前がやっと静かになったから
開けて。」

「え?」

今ひとつ寝ぼけているのか
私の脳みその動きが 悪いようだ。

「開けてって。」

佳真が笑った。


「どこを?」

「ここ このドア。」


コンコンコン

ドアから音がして飛び上がった。

「早く こんなとこ見られたら怪しいからさ。」

ベットから転がり落ちて
ホテルの部屋のドアを開けると

べちょべちょに濡れた佳真が笑ってる。

「あ・・・・・・」

声と同時に私はその愛しい手を取って
ドアを閉めて


長くて熱いキスをする。


夢なら 覚めないでね・・・・・・。