そんな飛行機の中で下界の世界で何が起きたのか
私は知らずにいた。

ただただ羽田が近づいてきた下界を眺めながら
佳真はいつもこの光景を見ているんだと
少しは共有した気がしていた。

人の流れについて来い

そう言われ必死にスーツ軍団の後ろを追う。

羽田って広いんだ

携帯の電源を入れてメールをした。

『今 羽田ついたよ~予定通り~』送信

入れ替わりのようにメールが来た。

『急用ができて迎えに行けなくなった。
事務所の人間をそっちに向かわしてるから
ここに電話して。』

佳真のメール

電話番号と高田という名前

仕方がないか・・・・


言われた通りに 高田と言う人に電話をした。

「あの……」

「蘭さんですね。」

「あ はい……私どうしたら?」

「今 空港の駐車場に入りましたんで……」

高田に言われた場所を探した。
これからは 羽田にも慣れなきゃね・・・・
一人で何でもできるようにしなくっちゃ。