「今日はごめん。
時間が押しちゃって 結局五時までかかって…。
マジでごめん!!」

佳真は何度も頭を下げた。

そんな顔されたら

「いいよ。」っていうしかないじゃん、
佳真はずるいんだから。


私がその顔に弱いって知ってる?


「ありがと~~絶対怒ったなって
もう気が気じゃなかった~~~!!」


「怒らないよ…佳真がそう言うなら
よっぽどのことだったんだもん。」

嘘ばっかり・・・


サッカーにも友達にもおかあさんやおねえちゃんにだって
私 ヤキモチ焼きっぱなしなんだよ。


佳真がギュ~~と抱きしめた。

「るんるんる~ん」

ママのわざとらしい鼻声が 階段から聞こえてきて
私たちは慌てて離れる。


気使ってんのねって思うと笑っちゃった。

「ごはんたべなさ~い」

ママが満面の笑みで ご飯を運んできた。