「ウチのことはもう 気にしないで
佳真は 夢を実現させて……。」

「蘭・・・・・・」

「佳真の夢が叶うたびに
遠い人になっちゃう……だから寂しくて
頑張ってって言うのが辛くて
ずっと我慢してた……映画終わったら温泉行きたかった
でもでも佳真の成功を一緒に喜ばなきゃって
自分が情けなくて……」

涙がおちて声が震えた。

「ごめん 俺 自分のことばっかだった……」

「いいの 違うの
そうやって佳真に思われるのがイヤだったから…
彼女じゃなかったら無条件で
応援できるんだと思うの
ウチは修行のたりない人間なんだって……」

佳真の後ろが騒がしくなった。

Kei!!と呼ばれている。

「もう……行って
呼んでるよ・・・・・」

行かないで 

「ちょっと待って 蘭
もう少しちゃんと話がしたい!!」

その声にかき消されないように
佳真の声が大きくなった。

その時だった


『Kei!!!モニカが救急車で運ばれたぞ!!!』

怒号が聞こえてきた。

「何で・・・・」
佳真の声の途中で電話が切れた。


あ・・・・・・・

中途半端な終わり方だよ・・・・・。