「早川には連絡とかあるの?」

「たま~にね 挨拶程度かな~。
それも忙しいんだろうけど 時間たってからさ。
ほんとに何か バカなことやって笑ってたのに
寂しいなって思う時あるよ。」

早川の言葉にジンとした。

「ごめん あんまり聞きたくないよね。」

早川が私を見た。

「そんなことないよ。」

「どう?元カレが芸能人って?」

「どうって……別に……」言葉に困る。

「でもさ アイツほんとに悩んでたんだよ。
ちっこい頃からだよね 美月
佳真 絶対芸能人になるって言ってた。
中学行って 進路に芸能人って書いてマジにキレられたって
俺 本気なんだけどな~って言ってたし。」

「歌がねうまかったよね~
すぐに覚えちゃうのよ 新曲とか。」

「そうそう 頭悪いのに記憶力がいいんだよな。
台本も簡単に覚えられるだろうね。」


二人は幼馴染
私の知らない佳真を知れて楽しい。

「私なんてずっと佳真が好きだったのに
相手にされてなくて・・・蘭ちゃんのこと
知ったときは撃沈したのよ。」

美月がビールを飲み干した。