「彼女の前で 熱唱とかありえないっしょ。」

「マネさんたちと行ったんでしょ。
萌ちゃんが めっちゃ上手って言ってたもん。」

「鼻歌聞かせてるっしょ。」

「カラオケが聞きたい!!」

「考えとく。」

佳真はそう言って 回りを見渡した。


ちょうどさっきまで そこで騒いでいた男子も
消えていた。


「チャンス~~」

短いキス
ドキドキ・・・・・・。


「気つけて帰れよ~またメールするからさ。」

そう言うと手を振って笑顔で走って行った。


「いいね~蘭ちゃん~~~」

教室から 出てきた 紗枝と 千夏が 笑ってる。


「見てた?」慌てる。


「見た見た~~美男美女のチュウは綺麗だった~。」

「やだ~~からかわないで~」

「蘭ちゃん 真っ赤だよ~~」

もう佳真 確認不足だよ…
だけど とっても幸せだった あの日までは……。