その場にうずくまると
自然と涙が出てきた



「うっ…うみぃ……」


部屋には私の泣き声だけが響く

流はこんな私の姿を見て
どう思ってるんだろう



そっと流の方に視線を
向けると、目が合った


その瞬間私の体が浮く




「っえ…?」


「おばさん、ごめん
琴都のこと連れてきます」



気づけば私は流に
抱き上げられていた



「ごめんなさいね流君…
うちの娘、手がかかるけどよろしく頼んだわ」


「大丈夫ですよおばさん
ことは案外しっかりしてるから」


「ならいいんだけど……
あ、琴都これ持ってきなさい?新幹線代とお昼代」


言葉が出ない私に
お母さんが封筒を渡す



「じゃあおばさん、
おじゃましました」


「また今度遊びに来てね」



お母さんの言葉に流は
頭だけペコッと下げると
それと同時にリビングの
ドアが閉まった