「おまたせ流!」



「ほんとおまたせだよ」



流は笑いながら
そう言った



「ごめんなさい!でも
お母さんがお財布も
持ってきてとか言うから
もしかしたらお出かけ
でもするのかな-って
思ったんだけど…」



そう言ってから後悔した


よく見れば流の格好は
学校の制服だった



「あっはは…ごめん
違ったみたい」


久々に流と話せたことで
はしゃいでいた自分に
すごく恥ずかしくなった



「あながち嘘でも
ないけどな」


「え?」


私が目を丸くして
流を見上げると
流はおだやかな
表情のままこう言った



「いいか?琴都、
今から言うことを
落ち着いて聞け」



…落ち着いて?



「…?、うん」