「やー、絶対好かれてる。だって、悠は女子に名前で呼ばせないから」






「あー、うん。それわかる」






「うちだって、言われるもん。名前で呼ぶなって」






それ、やばいっすね。






「でも、悠はうちよか弱いから、うちのいいなりになるけどね」






「あははっ!」







「ほら早く!遅れちゃうよ!授業!」







「あ、うん!」






あたしは真子に手を引かれ、階段をのぼる。






あたしにとって真子は、可愛く見えた。