『藍城 琉稀-Aijou Ruki-』



そう言うと、クラスの奴等は侮蔑を交えた好奇の目で私を見てた。




そんな目。




もう、見慣れた。





「琉稀、」




伊織が指差したのは、窓際の1番奥の席。




少し笑って『さんきゅ』と小声で言った。



それにニヤリとして返してきた。




その席に座ると、伊織は出ていった。



……相当機嫌が悪いらしい。



私は肩を落としながら外を見た。




憎い程青い空はどこまでも続いている。




ぼうっと見ていると、視界の端で赤いフサフサが動いた。